伝統産業ガイドブック 2021年3月発行
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岡 大正11年創業以来、造花製作一筋に営業を続け、現在三代目。注文を受けてから製造に入る、受注生産が基本です。節句人形造花(桜橘・紅白梅・菖蒲)を中心に、人形手持花・脇飾や小鉢盆栽・和の花の壁飾りなど季節の飾りも製作しています。絹白生地と和紙の裏打ち・断裁・染色・筋付けなど、素材の加工から始め、多くの作業工程を経て作り上げられます。日本人形関連造花、製造として国内でも希少な存在です。【所在地】緑区太田窪3-2-8<マップB321> 【電話】048-882-8294【営業時間】8:30〜16:30/土・日曜定休http://www7a.biglobe.ne.jp/~okahan/川 金・銀・銅を、打ち出し、彫金などで加工して、アクセサリー、花器、飾額などを製作しています。昭和20年代に創業、現在は川村秀之と秀秋の兄弟で、その技術を受け継いでいます。請負仕事から脱却しようと、天然石と銀製品を組み合わせたオリジナルブランドショップ「ドラゴン&ストーンズ」を開設。ブレスレットやペンダントのインターネット直販を始めました。個人のお客さんからの彫刻アクセサリーのオーダーメイドにも、積極的に取り組んでいます。【所在地】桜区西堀6-19-29<マップA324> 【電話】048-862-5329【営業時間】9:00〜19:00http://tammylaworker.com新 日本古来砂鉄から作られる玉鉄を使い鍜造、焼入れ、成形し、「折れず」「曲がらず」「切れる」の3つの要素を兼ね備えたものが刀剣です。武器として生まれた刀剣ですが、現在は鉄が作り出す美しい工芸品として今日に至ります。江戸末期に鍛冶屋を創業し、太平の世とともに日常生活に必要な道具の製作を続ける一方で、長年培って来た技術を生かし、昭和62年より刀剣技術を修業、作刀を行なっています。【所在地】岩槻区本町3-17-22<マップD123>【電 話】048-756-0365桂 七宝焼は、金、銀、銅、プラチナの素地に、ガラスを含んだ特殊な釉薬で盛り、炉で焼くことを繰り返します。ブローチ、指輪といった小さいものから、茶器などの立体的なもの、額のような大きなものまで様々。昭和41年から七宝焼教室を主宰し50年以上になるという、かすや桂子。艶やかで凹凸があり、経年変化が少なく、何よりイメージを形にできるのが魅力といいます。作品は七宝焼(エマイユ)の街で知られるフランス・リムーザン地方の中心都市リモージュのアドリアン・デュブーシェ国立博物館に展示されています。【所在地】南区沼影1-6-27<マップA325> 【電話】048-705-0254【営業時間】9:30〜16:00 https://katuracloisonne.amebaownd.com田 1713年頃に「だる吉」という人形師によりはじめられた越谷だるま。子どもたちの魔除け、家内安全の祈願をするものとして、江戸庶民の人気を集めました。木型に古紙を貼付け、何度も胡粉や色を重ねたあと、豪快な髭や美しい模様を描いていきます。現在は機械の導入により木型への貼付け作業は減少しましたが、整形等の細部に渡る作業については大正15年の創業当時と変わらず、現在も手作業で行なわれています。【所在地】岩槻区大字末田2004<マップC228>【電 話】048-798-0329岩 先代が老舗だるま店の元で修行し、昭和53年独立。二代目長男哲雄が継承し、次世代へと受け継がれています。だるまは元々「家内安全」「商売繁盛」などの縁起物として、神棚に鎮座していたもので、ひげや顔の回りの文様などは、おめでたい鶴や亀・稲穂を表現しており、ベテランの職人たちが、一筆一筆描きあげ、大切に仕上げているとのこと。近年では、伝統的工芸品のだるまの製法をいかした、オリジナル商品も製作しています。【所在地】岩槻区大字末田2258<マップC227>【電 話】048-798-094515おかはんあらいにほんとうたんれんじょうかつらしっぽうけんきゅうじょいわつきせいけい●雛人形用造花江戸つまみ簪 宇美濃 江戸時代末期、京都の康照卿と仰せられた御方が薬玉を作られ、これを時の後桃園天皇へ献上に及んだという記録があります。そして嘉永5(1852)年、近世商売尽歌合に花かんざしが流行したと書かれています。明治生まれの師匠、広田吉之助氏の遺志を引き継ぎ昭和40年代に創業以来、伝統的技法に独自の技法を組み入れ現代にマッチした髪飾りを作り続けて精進しています。現在、東京都伝統工芸士を目指していますが全国で伝統的技法後継者は10名程と言われています。【所在地】大宮区北袋町2-391-4<マップB222>【電 話】048-642-0515https://www.umino-kanzashi.com●日本刀●七宝●だるまかわむらちょうこくにのみやからーしっぽうたぐちだるまてんうみの●つまみ簪(かんざし)●彫金●七宝●だるま新井日本刀鍛錬場桂七宝研究所㈲岩槻整型㈲岡半㈲宇美濃㈲川村彫刻㈱二宮カラー七宝田口物産㈱半井日本刀鍛錬場七宝研究所槻整型村彫刻宮カラー七宝二 七宝とは、金・銀のほかにラピスラズリや水晶など「7つの宝」のこと。その名は仏教に由来し、釉薬として高温で焼成する七宝焼は、日本を代表する伝統工芸のひとつです。独特な色合いと上品な光沢が特徴の七宝焼は、食器や花器、アクセサリーとしても人気です。二宮カラー七宝は40年以上、その釉薬・絵具を製造。オリンピックのメダルやワールドカップのタイピンなども手掛けました。市内で体験講習を開くほか、浦和観光案内所では、銘皿などが販売されています。【所在地】南区白幡3-10-19<マップA326> 【電話】048-861-6337【営業時間】9:00〜17:00/水・土・日・祝日定休口だるま店

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